障がい者手帳無し、うつ病で事後重症請求にて20歳前の障害基礎2級認定

 基本情報

請求障害 うつ病

年額約79万円

認定期間2

判定平均3.2 程度4⇒目安は2

請求時点⇒無職

請求時点⇒服薬あり(診断書記述なし)

請求時点⇒家族と同居

手帳⇒なし

 

 

受任の経緯

元々強迫性障害で中学生の頃から受診歴有り。強迫性障害では障害年金が受給できないという事で支援機関からの紹介で私の所に繋がる。

 

強迫性障害は障害年金の対象外

 

障害年金は多くの病気が対象になりますが、精神系に限るとICDコードのF4関係(神経症)は対象外になります。これは認定基準にも「神経症は一見重症なものであっても、原則として認定の対象にならない」とあります。これは結構厳しいので基本的にF4関係は年金対象外と考えておく方が良いです。ただ、神経症とうつ病が併存している場合、これは年金受給が可能です。私のケースも併存パターンで受給できています。

ただ、一つ言いたいのは神経症が年金対象にならないのは納得がいきません。

解離性障害や強迫性障害の方の話をよく聞きますが、非常に苦しんでいます。ただ、その場合でも先ほどの認定対象障害との併存して請求できるなら受給の可能性があるので諦めないでください。

請求可能障害はうつ病、躁鬱病、統合失調症、気分障害、知的障害、発達障害、癲癇等です。

 

本件の概要

強迫性障害も多種多様だと思いますが、本件は一度経験したことができなくなるという点でした。なので、普通に生活していく中で自分ができることがどんどん減少していきます。病気を知らない人はそんな人がいるのか?と思うかも知れませんが、本人はそれに悩んでしますし、中々深刻です。外出できず、入浴できず、食事も特定の物しか食べれない、日常生活がどんどん制限されていきます。障害年金の日常生活を基準にすると年金対象になりそうですが病名でアウトです。そんなバカな話がと思いそうですが、事実です。

本件の場合、初診時点ではうつ状態と診断され、その後強迫性障害と診断されていましたが話を聞くとうつ病の様な病態(気力の減退、意欲低下、希死念慮等)が存在していたので、うつ病で診断書作成が可能かどうかアプローチしていきました。結果うつ病で診断書が出来上がり2級で受給が決まりました。

 

医師への職域侵害について

ただ、私の行為は行き過ぎると医師の職域侵害につながります。

なので、私はあくまでも本人からうつ病エピソードをヒアリングして、それを医師に伝えました。病歴の整理、初診日の証明は無論のこと、前後関係も明確にしたうえで医師に情報提供しました。

ここで一番ダメなのは、うつ病で診断書を書いてほしいと根拠も無しにお願いすることです。もし、プロがそれをしたら最悪だと私は思います。

あくまでも情報提供のスタンスで最終判断は医師に任せる、互いの役割を明確化してトラブルが生じない様に進めていく必要があると思います。

 

終わりに

 

このケースは想像ですが他の社労士にも断られたのかと思いました。私は神経症だからと言ってむげには断りません。話を聞いて可能性を考え、依頼者が少ない可能性に投資するなら私はそのお手伝いはします。

お困りの方はぜひご相談ください。

 

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