特別児童扶養手当の診断書写しにて20歳前の障害基礎年金(知的障害)遡及請求にて2級決定

  2022年7月に申請した知的障害での20歳前の障害基礎年金遡及請求の結果が出て、無事2級にて遡及が決定しました。今回の申請での特徴点が特別児童扶養手当の診断書を活用した点でした。この特別児童扶養手当の診断書を活用して20歳前の障害基礎年金の請求が出来ること自体、あまり知られていません。

でも、知っていれば診断書代金の節約になります。

  特別児童扶養手当は何?

 

根拠法は別児童扶養手当等の支給に関する法律で、その目的は「精神又は身体に障害を有する児童について手当を支給することにより、これらの児童の福祉の増進を図ること」にあります。

 

特別児童扶養手当は障害年金と似ている制度ですが、以下の点で違いがあります。

① 支給対象者:特別児童扶養手当の支給対象者は、本人ではなく20歳未満で精神又は身体に障害を有する児童を家庭で監護、養育している父母等に支給されます。障害年金は本人に支給されます。

 

② 年金額:支給月額(令和44月より適用)

1級 52,400

2級 34,900

 

③ 請求方法:障害年金は診断書のみの申請ですが、特別児童扶養手当は診断書と障害者手帳を活用して請求する方法の2つあります。

 

つまり、一定の障害状態にある子を養育する親に対して支給される所得補填の制度になります。

特別児童扶養手当自体を知らない保護者様も多いです。20歳まで受給できる可能性があるので、まだ知らない方はぜひチャレンジしてもらえたらと思います。

 

 

特別児童扶養手当の申請方法

 

① 手帳で申請する方法

② 診断書で申請する方法

 

 

申請方法は① 手帳で申請する方法 ② 診断書で申請する方法の2パターンあります。私は大阪で社労士をしているので大阪の話になり、精神系の相談者が多いので知的障害の話に限定すると、大阪では療育手帳A判定で1級の特別児童扶養手当が、B12級の特別児童扶養手当が支給されます。大阪の知的障害の判定はA(重度)B(中度)C(軽度)の3段階になっています。

B1以上の療育手帳を保有する場合は特別児童扶養手当が受給できるといい流れになります。

診断書で申請する場合は療育手帳B2の場合か、B1だが特別児童扶養手当1級に該当するかもと考えるケースに限定されます。

 

特別支援学校通学中の保護者さんから話を聞いていると療育手帳B2だから特別児童扶養手当を諦めている、そもそも制度を知らない方も多くいました。

 

今回の申請に際して提出した資料

 

 

特別児童扶養手当の診断書の写し・・・認定日の診断書

 

事後重症請求用の診断書

 

 

病歴就労状況申立書・・・診断書の保管資料

 

 

就労に関する部分の申立書・・・請求時点で正社員で3年程就労していたのでそこを説明していく資料。

 

年金請求書

 

通帳のコピー

 

 

戸籍謄本・・・子供がいたので子供の加算用に提出

 

受診状況等証明書は、知的障害で申請蹴当しているので提出不要です。

 

 終わりに

 

本事例は障害認定日より1年以上経過していたので、遡及請求になり認定日の分と事後重症の分の2枚の診断書が必要でした、その中で認定日時点の診断書の代わりに特別児童扶養手当の診断書の写しを提出しました。

特別児童扶養手当の診断書の写しを活用して年金申請するのはリスクがあるという考えもある反面、通常の年金診断書を用いて申請するに際しても審査がある以上受給できない可能性はあります。

そこをどの様に考えるかは賛否があるでしょうが、もし、特別児童扶養手当を診断書で受給していて障害認定日時点で通院していないケースは、必須の選択肢であるとは考えます。