働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進コース) 時間単位年休の導入や特別休暇を導入して計100万円のチャンス。

この助成金は働き方改革の推進し労働時間短縮を図ることに目的があり、労働者に時間単位年休や特別休暇を付与する制度の導入と同時に労働効率を引き上げる機器等を導入した場合、そのかかった経費の一部が補助されます。

これはかかった経費の補助を目的とした助成金です。その経費の範囲は広いですが、ここでは労働能率の増進に資する整備・機器にかかる経費について中心にお話しします。

助成金額の算定方法

※ここでは多くの事業主で導入しやすい2つの制度導入について説明します。

成果目標2:特別休暇制度を導入して付与します。⇒50万円

特別休暇は病気休暇・教育訓練休暇・ボランティア休暇等を作成して付与します。

成果目標3:時間単位年休制度を導入します。⇒50万円

時間単位年休は通常1日単位で付与される年次有給休暇を時間単位で分割して付与する制度です。例えば所定労働時間が8時間の会社で1時間ごとに年休をとれるようにすることを指します。時間単位年休は会社の事務負担は増加しますが、休暇を与えるような費用負担が無しで進めることができるのが魅力です。

 成果目標2・成果目標3ともに一つの成果目標導入で50万円ずつになります。

(1)成果目標2から3の上限額および賃金加算額の合計額

(2)対象経費の合計額×補助率3/4(※)

(※)常時使用する労働者数が30名以下かつ、支給対象の取組で6から9を実施する場合で、その所要額が30万円を超える場合の補助率は4/5

⑴か⑵いずれか低い方の金額が助成されます。

 

例えば、成果目標1つ達成で50万円、かかった経費が100万円とすると低い方が助成されるので50万円助成されます。また成果目標1つ達成で50万円、かかった経費が40万円とすると低い方が助成されるので40万円助成されるイメージです。

 

対象となる事業主

⑴ 労災加入事業主

⑵ 小売・飲食業は常時雇用する労働者数が50人以下の事業主等

⑶ 就業規則が存在し、そこに有給休暇の時期指定権などの記載がある事業主

ポイント

雇用保険や社会保険に加入しないといけない労働者で加入していないのはダメですが、雇用保険に加入しない基準の労働者、例えば週20時間未満の労働者や個人事業の飲食店などは社会保険の加入は任意なのでフルタイムでも社会保険に加入していなくて問題ありません。個人事業主の飲食店は社保加入を求められていないので正社員でも雇保にだけ加入していれば助成金の申請が可能なのは魅力的です。

 

労働能率の増進に資する整備・機器とは?

  

ポイントは労働能率の増進に資するです。機械を導入し労働能率が上がることを指します。労働能率が上がるとは、今まで30分かかっていた作業が機械導入で10分に短縮できた等が該当します。分かり易い例としては、飲食店等で今まで手作業で皿洗いをしていたのが、食洗器を導入することで時間短縮が図れる等を考えればイメージがつくと思います。因みに省エネとかは対象外です。また今より性能の高いエアコンを購入することで労働効率が上がるも認められません。

  

助成金の流れ

  助成金に関する計画届(交付申請書)の提出⇒労働局の認定(交付決定通知書の送付)⇒提出した計画書通りに機器の購入や就業規則の変更手続き等を進める⇒期限内に助成金の申請(支給申請書提出)⇒書類に不備が無いと助成金入金

  助成金も補助金にも共通しますが提出した計画通りに進めていかないと助成金は受給できません。そこが助成金の怖いことろです。

 

最後に

 

この助成金は労働能率の増進に資する整備・機器の説明をきちんと行うことができるかにかかっています。その説得ができないと助成金は支給されません。就業規則の整備や交付申請書の作成で悩まれる場合は是非ご相談ください。