【事例78】うつ病・就労で3級不支給…退職後に「判定平均2.7」の壁を破り障害厚生年金2級を受給した逆転劇1. はじめに:無理な就労による不支給と、その後の限界

うつ病の重い症状を抱えながらも、生活のために無理をして働いている方は少なくありません。しかし、その「就労の事実」が原因で、本来もらえるはずの障害年金が出ないという悲劇が起きています。
今回ご紹介するAさん(40代・男性)も、体調不良に耐えながら勤務を続けていたことが原因で、1回目の申請ではもっとも基準の緩い「3級」すら認められず不支給となってしまいました。その後、Aさんは心身ともに限界を迎えて退職を余儀なくされます。退職して無職となった後、実態を正しく伝える「事後重症請求」を行い、見事「障害厚生年金2級(年額約120万円)」を勝ち取った逆転の事例です。

2. 実際の申請情報(スペック)

Aさんが再申請(事後重症請求)を行った際の実際のステータスは以下の通りです。

項目 再申請時のステータス
請求障害 うつ病
年金の結果 障害厚生年金2級(年額約120万円支給)
診断書の数値 判定平均:2.7 / 程度:3
国が定める目安 2級又は3級(ボーダーライン)
仕事の状況 前回不支給後に無理がたたり退職(無職)
生活状況 在宅(家族と同居し、全面的なサポートを必要とする状態)
障害者手帳 精神保健福祉手帳 3級

3. なぜ「目安2級又は3級」「手帳3級」から2級へ大逆転できたのか?

障害年金の審査には、診断書の日常生活能力を数値化した「認定判定のための目安」があります。Aさんの数値は「判定平均2.7・程度3」。これは国が定める基準では「2級又は3級」のちょうど境界線(ボーダーライン)にあたります。
さらに、Aさんは精神保健福祉手帳3級を所持していました。「手帳が3級なら、年金も3級(あるいは不支給)だろう」と審査側が引っ張られやすい、非常にシビアな状況だったのです。
それにもかかわらず、最終的に「2級(年額約120万円)」が認められたのは、「前回不支給になった原因(無理な就労)が取り除かれ、やはり継続して働くことは不可能だった(退職・無職)」という客観的な事実と、「同居家族の多大なサポート」を、事後重症請求の書類で完璧に証明できたからに他なりません。この不利な条件から2級をもぎ取るケースは、非常に価値のある珍しい認定事例です。

4. 「不支給・退職」から2級認定へ繋げた3つの挽回ステップ

無職となった状態で迎えた再申請では、以下のポイントを徹底的に補強して挑みました。

ステップ①:「無理をして働いていた事実」の証明

前回の申請時は働いていたものの、それが「健康な人と同じように働けていたわけではない」という点を主治医に改めて説明しました。結果として「無理を重ねたために症状が悪化し、退職に追い込まれた」という時系列の因供関係を、診断書に正しく反映してもらいました。

ステップ②:同居家族のサポート(在宅実態)の可視化

判定平均2.7という数値の背景にある「家族の援助」を具体化しました。
  • 自宅では完全にエネルギー切れを起こして寝たきりになっていること
  • 食事、入浴の促し、着替え、買い出しなど、身の回りのほぼすべてに同居家族のサポートが必要なこと
    これらを主治医に伝え、診断書の裏面に「在宅生活では家族の全面的な援助が不可欠である」と明記してもらいました。

ステップ③:申立書で「手帳3級や判定数値の裏にある限界」を主張

病歴・就労状況等申立書には、前回の3級不支給がいかに実態と乖離していたか、そして「経済的な理由から命を削る思いで無理に働いていたが、ついに限界がきて退職せざるを得なかった現状」を客観的に書き尽くしました。

5. 勝ち取った「障害厚生年金2級」の重み

事後重症請求の結果、目安では「2級又は3級」のボーダーライン、手帳も3級という圧倒的不利な条件を覆し、見事に障害厚生年金2級が認定されました。
審査機関が「前回の就労は本人の労働能力によるものではなく無理を重ねていただけであり、退職して家族の援助に頼る現在の在宅状態こそが本人の本来の障害の重さ(2級相当)である」と正しく汲み取った結果です。Aさんは年額約120万円という経済的な支えを得て、ようやく焦ることなく治療に専念できるようになりました。

6. 「一度不支給になった」「目安が低い」と諦めないで

「働いている時に3級すら落ちたから、もう無理だ」「判定の目安が2級か3級の微妙なラインだから落とされる」「手帳が3級だから2級は無理だ」と思い込んでいる方は非常に多いです。
しかし、体調悪化によって退職せざるを得なくなったタイミングは、「やはり働くことはできなかった」という強力な事実の証明にもなります。不支給の理由を正確に分析し、正しい手順で「現在の実態」を証明すれば、2級への逆転受給は十分に可能です。諦めずに専門家に相談し、次の手を打っていきましょう。

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