事例紹介

Nさんのケース

障害名   :中度軽度知的障害

請求する年金:20歳前の障害基礎年金

年金請求方法:事後重症請求

年金額   :781,700

認定期間  :5

 

論点

 

社会保険に加入し5年程度就労していても20歳前の障害基礎年金の受給が可能か?

言い換えると、長期の就労の事実が日常生活の程度に影響を与えるか?

 

相談概要

 

① 就労移行支援事業所からの紹介で相談に来られる。

② 初回相談時は中度知的障害にて療育手帳B1を保持。

③ 療育手帳は20歳以降に取得(小中高は普通学級 専門学校中退)

④ 専門学校中退し今後の進路を考える際に障害福祉と知り合い就労移行支援事業所への通所を開始する。

⑤ 就労移行支援事業所を経て一般企業に障がい者雇用で就職する。

相談時点で5年程度、社会保険に加入し現在も就労している。

 

成育歴などの経過

 

① 出生時は特に問題なかったが、小学校あたりから少し周囲との違いを認識し始める。

② 中学校あたりから徐々に周囲と交流が上手に取れていないように感じるようになる。

③ 専門学校は学校側から退学を進められる。

 

具体的な手続きの方向性の検討

 

① 療育手帳はB1(中度精神遅滞)なので一定の障害状態にあることは理解できた。

② 問題は社会保険に加入し5年程度就労している事実をどの様に伝えていくかである。

精神障がいと知的障害で就労に対するスタンスは違います。精神障害は1年以上就労継続している場合、年金の受給が厳しくなる傾向があるように感じるが、知的障害は就労がそこまで影響を与えないと感じています。しかし、それでも安定的に5年以上就労継続している場合、日常生活の向上していると捉えられる可能性があるので、その事実をどの様に年金機構に伝えていくのかが今回の請求の論点になります。

③ ②の論点をクリアする為に就労状況に関して本人からヒアリングし別紙にまとめました。基本的な労働条件の確認から、仕事の内容、仕事場での様子、配慮事項、仕事場での課題点などがヒアリングポイントです。できれば会社から情報を聞きたいのですが、協力してくれるケースとしてくれないケースもあると思います。今回は会社の協力はなく本人が話したことを私が要約したものを提出しました。

④ 本人から話を聞くと、仕事が全くできておらずに、職場でも主に関わるような職員もおらずに孤立状態だったみたいです。作業終了の報告や次の作業の確認、手待ち時間の活用方法等も勝手にしている状態なのでその事実をありのままに記載しました。

 

結果

 

就労状況に関する資料のお陰か無事申請が通り、2級の決定が下されました。また認定期間も5年と長かったです。この認定期間は重要で長ければ長いほど有利です。精神疾患の場合1年ごとに更新が来るなどはざらにあります。

認定期間は2年。

注意点

 

知的障害なので出生から現在までの状況を病歴就労状況申立書にまとめました。