就労すると年金が厳しい場合があることをお話ししましたが、もう少し突っ込んでどのようなお仕事なら影響を与えるか?経験から少しお話しさせてもらいます。

結論先に言いますと、正直よく分からないです。ただ、その中であえて答えると、障がい者施設での就労は影響度は低く、障がい者雇用の場合はケースバイケース、一般企業での就労は影響度が高いと感じます。(ここでの影響があるとは障害年金受給においてはマイナスという意味です。)

 少し社会福祉の話になりますが、障がい者が就労する場合、福祉的就労、障がい者雇用に分かれます。障がい者雇用は一般企業や特例子会社などで障がい者枠で就労することを指します。福祉的就労は障がい者支援施設で最低賃金(就労継続支援A型)や工賃(就労継続支援B型)をもらいながら訓練という名目で活動することを指します。また、オープン・クローズという言葉もあり、オープンは障がいを開示して就労する方法、クローズは障がいを隠して就労する方法です。クローズは必然的に一般企業で障害を隠して就労する形となります。精神障がいの方は一般企業でクローズで就労される方が多いと思います。

ここからは私の経験と偏見に基づく意見ですが、① 障がい者支援施設での就労・訓練 ② 障がい者雇用 ③一般企業での就労で年金へ影響を与えると思います。

① について

障がい者施設で就労と考えられるのは就労継続支援A型での訓練です。そのほかに就労継続支援B型での訓練や就労移行支援、生活訓練サービス利用は就労と認定されないように思います。私もこれらを利用している事実で年金が不支給になったことはありませんでした。しかし、これらを利用できるということは、日中何かしら外部で活動できると考えられるためか、経験的に障害年金1級の受給は難しいように感じます。これは、厚生労働省が障害年金の1級のモデルを「入院中や活動範囲が家に限られる場合」を想定しているからだと思います。障がい者施設で訓練利用中の方の障害年金のお手伝いをした際に、診断書は1級相当でしたが、就労継続支援B型を利用しているという理由で2級となった経験が多かったです。

②について

障がい者雇用も判断が分かれる所です。以前うつ病・アルコール依存症で障害基礎年金の請求をしたケースで、その方は障がい者雇用で週20から30時間未満での働き方をしていましたが、障がい者雇用であるがそれなりに就労できていると認定されて3級相当と認定され不支給になりました。一方で知的障がい・発達障がいの方で週30時間就労され社会保険に加入していても障害基礎年金2級通った経験もあります。

ここでポイントになるのは社会保険の加入の有無だと思います。一般的に社会保険の加入は正社員や、正社員と同視すべき程度就労される方、また正社員の働き方の3/4以上程度就労される方が加入するので、社会保険に加入できる=それなりに長時間就労できる→

労働能力が高い→日常生活能力があると考えられる傾向があると思います。

余談ですが、お医者様で診断書の就労の欄は任意だから、記入しなくてよい?と仰ってくれる先生がいますが、そこの判断は微妙です。社会保険に加入している人ならば、厚生労働省は社会保険の加入記録の確認は容易なので、確認されると就労していることが分かります。もし、分かってしまうならば、はじめから就労の事実を記載したうえで就労での課題、配慮事項等をまとめた資料を提出しておく方が手っ取り早い気もします。

 

③ について

一般雇用で就労中の方の障害年金は厳しいと思います。遡及請求(障害認定日から1年以上たって請求する方法で、障害認定日と現症の2枚の診断書を提出し上手くいけば障害認定日に遡り年金支給が行われます。)のケースでよくあるのが、障害認定日当時は通院しながら一般雇用で就労していたケースです。診断書も2級相当の物でも一般企業で就労しているので不支給となるケースを散見します。ただ、一般就労でも認められるのは休職中、長期入院、勤怠不良等の場合は認められる可能性があると思います。厚生労働省もそれなりにきちんと出社しているなら安定して就労できていると認定する傾向にあると思います。厚生労働省の審査の段階で病歴就労状況申立書の前月、前々月の出勤日数の欄はしっかり確認しています。