有職者の精神系の障害年金を請求するにあたり仕事のヒアリングは重要です。

ここでは支援者が最低限度抑えておいて欲しい仕事の状況のヒアリングポイントついて説明します。

 

まず、参考になるのは障害認定基準です。

 

就労支援施設や小規模作業所などに参加する者に限らず、雇用契約により一般就労をしている者であっても、援助や配慮のもとで労働に従事している。

したがって、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事している者については、その療養状況を考慮するとともに、①仕事の種類、内容、就労状況、②仕事場で受けている援助の内容、③他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること。

(障害認定基準 第8節 精神の障害より抜粋)

少なくとも上記①~③の事項はヒアリングしまとめます。この項目は診断書の就労欄にも対応しています。

① は職種、作業内容、雇用形態等が該当します。特に障害者雇用であるかどうかは重要なポイントになります。障害者雇用の場合は障がい者への配慮が行われるのでその配慮事項がポイントになります。一般企業で就労している場合も職場内で何らかの配慮がなされている場合はそれを積極的に主張していかないと年金の審査上はマイナスになります。

② これは受けている具体的な配慮事項を記載します。例えば、対人折衝が求められる作業は除かれているや、他人より休憩時間が長い、時差出勤が認められている等考えれば色々な事が考えられます。考えるポイントは他者との比較です。同じような仕事をしている人と相談者を比較してもらい違いを考えてもらいます。違いがあればそれが配慮といえる可能性があります。障害当事者に自分を客観化して評価するのは難しいと思いますが、そこは支援者がフォローして聞き出してください。

③ コミュニケーションの具合、相手との意思疎通状況です。精神障害者は多かれ少なかれその点に課題があります。例えば友達がいない、会社で孤立している等です。これだけなら障害の影響によりコミュニケーションが難しいとは言えないですが、「なぜ、友達がいないのか?」「なぜ、会社で孤立しているのか?」を考えることで原因が分かります。その原因が障害との関連性があるならばコミュニケーションに課題があると言えないことはないと思います。例えば、友達がいない理由が、会話が一方通行気味で会話のキャッチボールができないなら理由になる可能性は高いと思います。

 

ヒアリングの仕方は人それぞれですが、その中で使える情報と使えない情報の選別を行わなければなりません。その選別方法として「障害の影響」です。個人の好き嫌い・性格も障害の影響にこじつけて日常生活の評価をしてもらおうとする人もいますが、それはダメです。障害年金は「障害により日常生活に制限が加わる」場合の所得補償制度なので障害以外の理由での制限は大正になりません。それを認めると身体障害等の均衡が崩れます。ただし、知的障害の場合は個人の好き嫌いが性格なのか障害なのかの判断は難しいでしょうか・・・。