【社労士解説】大人の発達障害(ADHD·ASD)で障害年金を受給するポイント|初診日と就労の壁

「子供の頃から片付けや集団行動が苦手だったけれど、大人になってからADHDやASD(自閉スペクトラム症)と診断された。自分も障害年金をもらえるのだろうか?」

最近、このような「大人の発達障害」に関する障害年金のご相談が非常に増えています。発達障害は生まれつきの脳の特性であるため、うつ病などの精神疾患とは異なる「特有の審査の難しさ(壁)」が存在します。

今回は、大人の発達障害で障害年金を受給するために絶対に乗り越えなければならない「初診日の壁」「就労の壁」の2つについて、実務の視点から詳しく解説します。

■ 壁その1:【初診日の壁】幼少期から症状があっても、いつが初診日になる?

障害年金では、すべての基準となる「初診日(初めて医師の診察を受けた日)」の特定が最重要です。ここで、発達障害特有の2つの落とし穴があります。

① 知的障害を伴う場合との違い

「知的障害」を伴うケースでは、初診日は一律で「出生時」と扱われるため、20歳になったタイミングで申請が可能です。しかし、知的障害を伴わない「大人の発達障害」の場合、生まれつきの特性であっても、「大人になってから、初めて精神科や心療内科等を受診した日」が原則として初診日になります。

② 二次障害(うつ病・適応障害)との関係

発達障害のある方が、職場の人間関係に馴染めず、先に「うつ病」や「適応障害」を発症して病院を受診するケースは非常に多いです。この場合、後に発達障害が判明したとしても、基本的には「一番最初にうつ病や適応障害の症状で受診した日」が初診日として扱われます(同一傷病とみなされるため)。

■ 壁その2:【就労の壁】一般企業で働いていたら、やっぱり不支給になる?

大人の発達障害の方の多くは、一般企業でパートや正社員(一般雇用・障害者雇用)として働いているケースが少なくありません。精神疾患の審査では「働けている=症状が軽い」と判断されがちですが、発達障害の場合、「職場で多大な配慮や援助を受けて、ギリギリ働けている」という実態があれば、働きながらでも受給できる可能性は十分にあります。

💡 審査側に伝えるべき「職場の配慮」の例

  • 業務の配慮: 指示をすべてテキストやマニュアルで細分化してもらっている。マルチタスクができないため、単一のルーティンワークのみを任されている。
  • 環境の配慮: 感覚過敏があるため、静かな席や個室ブースでの勤務を許されている。対人関係のトラブルを防ぐため、窓口業務やチームプレイを避けた配置になっている。
  • サポート体制: ジョブコーチや指導員が付き添い、ケアレスミスのダブルチェックを行ってくれている。

これらを、医師の書く「診断書」や、ご自身で書く「申立書」にどれだけ具体的に盛り込めるかが、受給(2級など)を勝ち取るための最大の鍵となります。

大人の発達障害の申請は、プロの手腕が試されます

大人の発達障害の障害年金申請は、目に見えない「生きづらさ」や「職場のサポートの実態」を書類の上で正しく言語化しなければなりません。「一般雇用で働いているけれど毎日ミスばかりで限界…」「初診日がいつになるか分からない」とお悩みの方は、お早めに無料相談をご利用ください。

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