就労と精神系の障害年金の関係性、実務的視点から解説
うつ病で精神系の障害年金は申請しても通るの?
うつ病や発達障害などの精神の障害があっても、働きながら障害年金を受給することは可能です。
障害年金の受給要件に「働いていないこと」は含まれていません。厚生労働省のデータでも、精神障害の障害年金受給者の約34.8%が働きながら受給しています。
ただし、精神疾患は数値で障害の程度を測れないため、就労状況が審査に大きく影響します。働きながら受給するための重要なポイントを分かりやすく解説します。
「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」によると
判定の基本ルール(ガイドライン)
国の審査基準である「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」では、以下のように定められています。
① 就労のみで判断しない:労働していることだけで、直ちに「日常生活能力が向上した(治った)」とはみなされません。
② 援助の有無を考慮する:職場環境、仕事の内容、受けている援助や配慮を総合的に確認して判断されます。
受給の可能性が高い就労状況
以下のような環境や条件で働いている場合、障害年金(特に2級以上)が認められやすくなります。
- 福祉的就労をしている場合
- 就労継続支援A型・B型作業所での勤務
- 就労移行支援を利用しての勤務
- 障害者雇用枠で働いている場合
- 会社から体調に合わせた公的な配慮を受けているため、援助が必要な状態であると証明しやすくなります。
- 一般雇用でも特別な配慮がある場合
- 勤務時間の短縮や、週3日などの限定的な勤務
- 業務内容を簡単なものに限定してもらっている
- 調子が良いときだけ在宅勤務が許されている
- 頻繁な遅刻・早退・欠勤が発生している
- 注意すべき就労状況
- 一般雇用でフルタイム勤務(配慮なし)
- 周囲のサポートを受けずに健康な人と変わらない働き方をしていると、「日常生活や労働に支障がない(=障害等級に該当しない)」と判断され、不支給になるリスクが高まります。


申請を成功させる2つの重要ポイント
- 主治医に「仕事での制限」を正しく伝える
- 診察時は「問題なく働けている」とだけ伝えると、診断書に「就労可能」と書かれてしまうので、会社の配慮や家族のサポートがあるから何とか通えている」という実態を具体的に伝える。
事実としては
最近でも見ました。ガイドラインでは2級相当でも一般就労(障害者枠ではない)で月の給料2.3万円程度で不支給でした。障害はASDで月の勤務数は10日未満です。それでも不支給決定されてしまう事実があるので、精神系の障害年金の申請の際は注意が必要です。

